各味噌の特徴

地域によって、原料や製法の異なる味噌ですが、それぞれの味噌においてどのような特徴があるのかを種類別にご紹介させていただきます。

米味噌の特徴

米味噌は全国各地で作られており、生産量や消費量ももっとも多い種類の味噌です。麹の原料に米を使用していることで米味噌と総称されておりますが、その中でもさらに麹の割合や大豆の煮方が地域によって様々で、味や色の異なる数種類の米味噌が存在しています。

(1)甘味噌の特徴

近畿各府県などで作られている米味噌は白っぽい色をしていて、東京などで作られている米味噌は赤っぽい色をしているのが特徴です。中でも、江戸味噌と呼ばれる甘味噌は、米麹を沢山使用することで甘みが多いことで知られています。

(2)甘口味噌の特徴

甘口味噌は甘味噌よりも米麹の割合が少なく、少し甘さが控えめです。静岡、北陸、九州地方などで作られている味噌は淡色をしていて、徳島などで作られている味噌は赤っぽい色をしているのが特徴です。

(3)辛口味噌の特徴

甘口味噌よりもさらに米麹の割合が少なく、甘さが控えめです。その分、大豆の旨みを感じられることが特徴です。関東甲信越、北陸で主に作られている味噌は淡色で、関東甲信越、東北、北海道などで作られている味噌は赤っぽい色をしているのが特徴です。

麦味噌の特徴

麦味噌は九州地域や山口県、愛媛県の家庭では一般的に利用されている味噌です。味噌の生産のうち、麦味噌の占める割合は全体のわずか5%と、決して高くはないですが、麹の原料に麦を利用しており、穀物独特の香りとさらっとした甘みが特徴です。

豆味噌の特徴

豆味噌は高温多湿で、味噌の保存に工夫が必要であった東海地方で主流の味噌です。大豆に麹菌を直接加える伝統的な味噌玉製麹という製法で作られています。一般的に八丁味噌などと呼ばれている豆味噌は、味に渋みがあるのが特徴です。

以上がそれぞれの味噌の特徴となります。その日の気分やお料理にあわせてお味噌を使い分け、味の違いを楽しみたいですね。